全日本面白事件判例選手権

 

みなさんこんばんは。

遠い昔から現在に至るまで、日本では多くの事件が起きています。

その事件の中から内容が特に面白いもの、事件名が面白いもの、など不謹慎ではありますが集めてみました。

名付けて全日本面白事件判例選手権です。

 

 

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カイワレ大根訴訟

いきなり意味不明なものが来ました。
(ちなみに教科書にもしっかりとこの名前で乗ってます。)

まるでカイワレ大根が訴訟を起こしたかのように思う事件でありますがそんなことはありません。


病原性大腸菌O157の集団食中毒をめぐり、厚生省(当時)にカイワレ大根が原因食材であるかのように公表され、損害を被ったとして、日本かいわれ協会(福岡県)や生産業者らが国に賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(藤田宙靖裁判長)は国の上告をいずれも受理しない決定をした。

国に計約2290万円の支払いを命じ、国敗訴とした2つの高裁判決が確定した。両判決は「発表方法の違法」を指摘しており、食の安全にかかわる情報の迅速な公表の在り方に問題を残す結果となった。
両判決などによると、1996年7月に大阪府堺市で児童3人が死亡したO157の集団食中毒で、菅直人厚相(当時)が翌月、中間報告書に基づいて会見し「カイワレが原因食材の可能性が否定できない」などと発表。出荷が激減したり、信用を傷つけられたとして、業者らが東京と大阪で相次いで提訴した。
東京地裁判決は請求を棄却したが、東京高裁は「断定に至っていないのにあいまいな内容を公表し、カイワレが原因との誤解を広く生じさせた」と、国が協会と18業者に約1690万円を支払うよう命じた。
大阪府羽曳野市の業者が起こした訴訟では、大阪地裁、大阪高裁がいずれも600万円の賠償を認容。公表方法の不当性に加え、内容の正確性、信頼性も否定した。
 国は「公表の違法性を判断する基準に誤りがある」「政策的な裁量が認められるべきだ」などと両判決を不服として上告受理を申し立てていた。

 

というわけでめちゃめちゃ真面目な事件でしたW

しかも、ちゃっかり国が負けてる。

...みなさんもカイワレ大根食べましょう。
(もっとマシなタイトルつけろ)

 

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たぬき・むじな事件

 

ぐりとぐら、みたいな感覚でぶっこんでみました。
と言われたら思わず頷いてしまいそうな事件です。
(教科書にもしっかりと以下ry)

 

被告人は猟犬を連れ銃を携えて狩りに向かい、その日のうちにムジナ2匹を洞窟の中に追い込んで大石をもって洞窟唯一の出入口である洞穴を塞ぎました。被告人はさらに奥地に向かうために直ちにムジナを仕留めずに一旦その場を立ち去ります。4日経ち、改めて洞穴を開いて捕らえられていたムジナを猟犬と銃を用いて狩りました。警察はこの行為がタヌキを捕獲することを禁じた狩猟法に違反するとして被告人を逮捕した。

むじなってなに!?たぬきとなにか違うの?

全国の法学部生は1年次に真面目な顔で教わります。
これは要するに、『ワザと』か『うっかり』によって故意か過失かわかれるからハッキリさせたいわけです。
なぜ分ける必要があるかというと、単純に故意の方が過失に比べて罪が重いからです。

きっと警察署では、
警察官『おじさんが捕まえたのはこの写真の動物で間違いないね!?』
猟師『おう、それでまちげぇねぇよ』
警察官『あのね、たぬきは勝手に捕まえたらいけないんだよ?知ってた!?』
猟師『バカヤロー、これはむじなだろ!?』
警察官『これはたぬき!むじなはこっちょ!』
猟師『んなこと言ったって知らんもんは知らん!』
警察官『もぅマヂ無理リスカしょ。。。』

(むじなは一般的に穴熊を指します。しかし、この辺りの集落では穴熊とたぬきの識別がキチンとしていなかったことが後で判明します。)

 

ちなみにこれもちろん裁判になりますが猟師のおっさんが勝ちます。おっさんやるじゃん。

 

(ちなみに、むささび・もま事件という事件もあります。しかもこっちは被告が負けますw何が違うんだよ、という人は是非ggってみてね。)

 

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腐った橋をダイナマイトで爆破する事件

 

このタイトルは流石に僕がつけました。
ではさっそく概要をどうぞ。

吊橋が腐朽して車馬の通行が危険となったことから、被告人らが再三橋の架け替えを要請したものの実現しなかった。
そのため、被告人両名が共犯者らと共謀して、災害補償金の交付を受けそれによって吊橋の架け替える目的で、雪害によって橋が落ちたかのように装ってダイナマイトを用いて本件吊橋を爆破落下させた。


そんなことある!?ねぇ!?そんなことある!?
通行禁止とかでいいじゃん!?なんでそこまでして橋をかけ直したいの!?

行政も行政だよ!橋ぐらいかけてやれよ!

とはいっても、なんでダイナマイトで爆破しちゃった!?流石にバレるだろ!

これだけでもぶっちぎりで面白いです。


役員である大人が真面目な顔で、
『橋をかけ直す費用、認可されませんでした!』
なんだと!このままではいつかあの橋が崩落した時に市民が危険に晒される!仕方ない、爆破だ!

となったのかな、と考えるとジワジワきます。

 

今回は結構有名な裁判例をあげました。

ちなみに全ての事件が最高裁まで争っています。大丈夫か、日本。

そんな爆笑必至の判例でしたが、どれも真面目な顔して学ぶので是非周りの法学部生に

『ねぇねぇ、たぬき・むじな事件って知ってる!?』

と言ってみましょう、真面目な顔で

『ああ、あの事件ね。この事件は被告人の事実の認識が刑法....』

と爆笑事例を語ってくれます。

 

では、また面白判例の世界でお会いしましょう!