大阪のタクシードライバーに感動した話

 

最近、我が社の取引先担当者がメールのやり取りをするたびに病んでいくので、ますます会うのが楽しみになってきました。

 

こんばんは、馬場です。

 

僕は『お題箱』というsnsツールを通じてあるお題を受け取りました

有能な人の定義ってなんだと思う

 一体どんな人が僕にこの質問をしたのか分かりません。その代わり、ふと思い出すことがありました。

散々になりかけた夏休み

あれは3年前のちょうど今頃。台風が迫っている時でした。

大学の友達とUSJに行くことになりました。しかし、当時の僕らにはお金がなく、台風が迫る中鈍行で行くことになりました。これがすべての始まりでした。

朝9時ちょうど発の電車に乗った僕らは岐阜県関ヶ原で立往生しました。理由はもちろん台風。強風と大雨のため、列車は動かなくなりました。

この時記憶が確かなら20時すぎくらいだったはずです。本来なら新大阪に着いている時間です。

ここから5時間ほど、風で雨が吹き込んでくる列車の中で待つことになりました。(駅に停車しているのでドアが開いたまま)

もちろん暖房等もあるわけがなく、またぎゅうぎゅう詰めのリクライニング機能もない座席。

僕たちは寝ることもできず、どんどん消耗していきました。

ようやく動き出した列車が京都についたのは午前3時でした。しかし、ここで絶望のアナウンスが流れます。

『この列車は京都で始発の時間まで停車致します』

この状態で一睡もできないまま、この重たいキャリーケースを持ってUSJに直行だと!?

楽しめるわけがない。

賭けに出る

僕はヘトヘトになった頭をフル回転させました。もう僕たちはこの結果を甘んじて受け入れなくてはならないのか、と。

すると停車していた京都駅の事務室に詳細を聞きに行った友達が、

『タクシーがあるって!それで新大阪までは無料で保障してくれるから、行けるかも!ただ、タクシーがいつくるかはわからないって。』

僕は渋る他のメンツを説得しました。新大阪なら頑張れば歩いて30〜40分でホテルまで辿り着ける。

すると、案外10分ほどでタクシーが二台来てくれました。

僕はタクシーに乗るとどっと疲れが押し寄せそのまま眠ってしまいました。

気がつくと、、、

僕はもう1人乗っていた友人に起こされる形で目を覚ましました。

 どう見ても駅じゃない場所なので

『ん?どこ?ついた?』

などと呟くと

『ホテルついたよ』

と返ってきました。え?なんで?ヤバい金無いよ?てかなんで俺らのホテルの場所知ってんの?

不安がよぎります。外に出ている運転手の所へ。

『すみません!駅とお伝えしたと思うのですが、何か間違って伝わってしまいましたか?僕たちお金がなくて料金払えないんです!』

マズい。このままでは詐欺罪成立で捕まってしまう。すると衝撃的な一言が返ってきました。

『兄ちゃん、ホテル行きたかったんだって?いいよ、タダで。JRには俺たちが言っとくから。』

、、、え?

この時の感情を言い表すのは難しいです。安堵や、感謝が織り混ざった複雑なものでした。

そして、そのタクシードライバーが続けざまに言ったこと、が今でも忘れられません。

『俺たちはモノを運んでんじゃねぇ、人、運んでんだよ。』

結局、僕たちはホテルについてヘトヘトになりながらシャワーを浴び、1時間ほど仮眠をとってUSJへ向かいました。

サービスとはスピードと気遣い

 

随分最初の話とそれてしまいました。

でも僕はこのタクシードライバーは最高に仕事ができる、と思います。一流です。

①気遣い

真夜中3時、正直まともな思考ができるとも思わないし、したくない時間です。だから正直僕たちを新大阪駅まで送ればよかった話です。それでも僕らとしてはラッキーでした。しかし、彼はコミュニケーションで本当の目的地を導きだして、連れて行く。とんでもない気遣いです。

②スピード

あの台風の中、たった10分で京都駅に来たこと、これにも彼らの仕事ぶりが伺えます。

僕も塾講師をやっていたころは意識していました。例えば生徒同士のケンカでお互い泣きはらした目で帰る時。正しい対応をみなさんはわかりますか?まさか放置してそのまま帰すなんてしないですよね?正解は2人が帰るより早く家に電話を入れて詳細を伝える、です。これをしないとクレームの原因になってしまいます。我が子を泣かせたのはどいつだ!?ってなりますよね。

サービス業の世界にも

『先に言えば親切、後から言われればクレーム。』

という言葉があります。まさにその通りだと思います

終わりに

今日は有能な人になりたいという人のために有能になる秘訣をお教えしました。それぞれ有能になりたい分野で気遣いとは何か、スピードとは何か考えてみてください。実行してみてください。

ただ、そんなに無理して有能になる必要があるのか?とも思います。

僕は有能でありたいタイプですが、全員がそうではありませんし、そうではなくて当然だと思います。

だから、自分がどうありたいかで仕事の基準を決めましょう。それが1番だと思います。

 

以上